「目の覚めるような…」切れ味のリズム、ミュージシャンには必須なこと、バランス感覚とも言えましょうか。
高校の頃はよく大池氏から「まずバスドラにぴったしあわせて。んー、ずれとるな‥」と、よく云われたものでした。彼は同じ吹奏楽部でパーカッション担当だっただけでなく、ドラム教室に通ってましたから、一番身近でベストなコーチでした。
東京に行っていろんな先輩ミュージシャンの方と知り合い、間近でその演奏を聞かせてもらうこともでてきたとき、そのリズムの切れ味にびびったものでした。
もちろん自分も、ということで、正確さを研ぎ澄ますためにメトロノームやクリックに忠実に合わせるべく、必死に練習を積む傍ら、いわゆる専門誌などでは「正確なだけじゃつまらない、色気がない、人間らしい…」などという触れ込みで、無機質さを否定し、揺らぐことをよしとした見方が現れたり。
まだ若く、さして頭も良くない私には「んー、どっちだ?どういうことだ?」という疑問しか湧かなかったわけです。
いまにして振り返れば、どちらも大切で、どちらも表現に必要なシーンはあるわけでして、どちらかが間違いということはなく、ただ、今後しばらくはどちらが主流なのか?ということだと、今更気づいたわけでして‥(^。^;)
そんなとき、一番頼りになったのは、目の前でプレイを見せてくださった先輩たちでした。最初は松原秀樹さん。アレンジャーの安部さん、そしてほーじんさん。同じ事務所だった吉岡さんや佐野さん。バンド解散後、サポート仕事でご一緒させていただいたサイズのドラムだった田中さん。同じ学校で一緒にベース教えていた講師仲間のみなさん。どの方にしても目の前で聴く演奏は、まさに目の覚めるような切れ味のリズム。
正確無比であったり、あるいはうねりを伴っていたり、人によってそれぞれですたが、みなさん共通するのは崩れないリズム。(テンポが狂わないのは言うまでもなく)そうして身体に伝わってくる演奏は心地よく目の覚めるがごとくでありました。
最近の自分はなまってしまい、自分の思っているテンポやリズムが、結果として「あれ?」と感じることもでてきました。年のせい?いや、練習も不足しているんです。頭で思っているだけでは指は動ききらないわけですし(+_;)そういう意味では全身全霊を一発のヒットに集中する。目の覚めるような切れ味のリズム、これが最近の私のスローガン。
気持ちよい演奏をずっと微笑みながら続けていられるようになりたいなと思いなおすこの頃です。
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